バイブレーションを投げて野池を解明しよう
釣れない野池で釣るための始めの一歩です。
【バイブレーションとは】
リップレスクランクベイトとも言うようにリップはなく、薄っぺらく体高のあるボディ形状で、非常に細かいピッチでブルブルと振動するように動くルアーのこと。
- 遠投がきくので広い範囲を探れる
- 早巻きで使えるのでテンポよく探れる
- ブルブルと振動が手元に伝わるので探ってる感がありモチベーション維持に役立つ
- 根掛りやすい
- バレやすい
特徴はそんなとこ。
さて、ここのところ釣果の振るわない私ですが、
まずは生態調査の為にと嘘みたいに小さいワームを使ってギルや小バスを釣ってお茶を濁していましたが、そんなことをしていると現れるものです。
「大きいやつがぬ~んと」様子を窺いに。
小さい池でもやっぱりいることはいる。私には釣れないだけで。
平均サイズは30cm以下の野池ですが、どうにかしてここの主クラスを釣りたい。
それも自作のルアーで。
私が普段使っている12~
それではここから製作工程に移ります。
材料は最近出番の多い杉で、厚みは14mmを使いました。
杉は加工しやすいようで、しにくい癖のある材料で、と言うのもスカスカでサクサク削れる部分と硬くて粘りのある削りにくい部分が3mmぐらいのピッチで交互にあり、なんとも削りづらいのです。
しかし低価格、低比重なので文句を言いつつお世話になるわけです。
杉は浮力が強いので10mmのシンカーを使用したいのですが、板厚14mmに対して10mmの穴は木が割れてしまいそうなので、切り出す前に横から入れてしまいます。
シンカー:10mm(6g)×2
背中側とお尻側は削って薄くしましたが、お腹側は角を取った程度です。
セルロースセメントにどぶ漬けして下塗りを終えたら、金箔(アルミ製の)をリターダーを使ってベタベタと貼り付けました。
これはこれでよかったのですが、アクリル塗料で更に色付け。
もうちょいもうちょいとやっていると金箔が殆ど隠れはしましたが、深みは加わったということで、再びセルロースを使って上塗りしたら完成です。
フックは根掛かりを少しでも軽減する為にトリプルではなくダブル
(しかも小さめのを)
(この辺は前回のロストがチクチク効いています)
はたして私は釣る気があるのでしょうか。
いやいや、これでも十分なサイズがまずは対象です。
あとは投げてみるだけ。
で、早起きして野池に向かいました。
AM5:30 まだ薄暗い山間部の野池。
「ぶっちゃけ怖すぎる」
何が怖いってイノシシとかクマが出たらどうしましょって話。
たった一人でポツンと秋の荒食いシーズン真っ盛りの野獣のホームに足を踏み入れている、このアウェー感が半端ない。
「いや~こんなに早く来る必要なかったんじゃね?」と思いつつも後ずさりする気持ちを抑えて準備を進め、池の畔にそっと近づきテストを開始。
なにもこんな薄明かりでテストする必要は一切ありませんが、そこは釣果第一。
投げては巻いて感触を確かめながら住民の皆様のご機嫌を伺います。
飛距離は十分出ているし、巻き抵抗も丁度いい感じ。フォールもゆらゆらしながら落ちて、着底後も倒れることなく姿勢をキープ。
「ええじゃないか。リフト&フォールにも最適」
時折何かが当たってきて、釣れるな感は高まります。
ここまで自画自賛は大フィーバー。
しかしまともなバイトはなく、動画撮影が可能な明るさになったところでカメラを水中に沈め、スイムアクションの撮影に移行。
様々な速度、角度でカメラの前にルアーを通していると2回ほど小バスのヒットがありましたが、いずれもバレました。
これまでバレ率は100%ですが、最初の一歩は進めたので全然OKです。
「食ってはきた」この事実は次に繋がります。
バレる原因はルアーの大きさや重りの位置、ラインアイの位置、フックの位置、魚の食い付き方等、色んな要素が絡んでいるのではっきりとした原因はわかりませんが、バイブレーションがバレやすいというのは確かなようです。
2回目の釣行ではバレの軽減にリアのフックをトリプルに変更してみましたが、見事ノーバイトに終わりました。
(トリプルを付けたほうが若干頭下がりが改善されたような気はします)
これは長い旅になりそうだなと頑張ってくれたルアーに目をやると
塗装が剥離してました。
あまり根掛からないのをいいことにボトムへガンガン当ててたらこうなりました。
直ぐに補修しましたが、下塗りのセルロース層と着色したアクリル層から剥離していたので今後は何か考えて行かねばなりません。
【バイブレーション】
- 全長 67mm
- 自重 22g
ご覧いただきありがとうございました。